105木村さんからの琴、世紀を超えた最高のコラボ(2)_2

夕暮れ時。

木村浩は呼川市から戻ってきたばかりだった。

図書館の向かいの駐車場に車を停め、図書館から人が出てくるのを待って、ゆっくりとクラクションを鳴らし、白川華怜に自分が向かい側にいることを知らせた。

もちろん、知らせる必要もなかった。

彼の車は陽城市でも二台とない車で、ここに停めただけで多くの人が集まってきていた。

スマートフォンを取り出して写真を撮ろうとする人も少なくなかった。

木村浩が窓を下げると、人々は慌ててスマートフォンを持って逃げ出した。

「木村先生」畑野景明と空沢康利が挨拶に来た。

木村浩は左肘を下げた窓に無造作に置き、少し顔を傾け、漆黒の髪が垂れ下がる中、表情を変えずにゆっくりと尋ねた。「順位はどうだ?」

江渡大学アプリの順位のことを聞いていた。

空沢康利は思わず畑野景明を見た。

畑野景明は冷静に答えた。「561位です」

空沢康利は泣きそうな声で「...728位です」

木村浩「ふん」

畑野景明、空沢康利「...」

二人が自信を持てそうな時はいつも、木村坊ちゃまは的確に一撃を加えてくる。

勉強だ、必死で勉強しなければ、死ぬほど勉強するしかない!

白川華怜は助手席のドアを開け、「私にも聞いてよ」

木村浩は冷静に窓を上げ、その言葉を聞かなかったふりをした。

後部座席では、木村翼が物に押しつけられて隅っこで窮屈そうにしていた。

車はすぐに清水通りに着いた。ここは通る車が少なく、木村浩は非常に広々とした場所に車を停めた。

白川華怜が車を降り、木村浩にさよならを言おうとした。

「待って」木村浩は運転席のドアを開けて降りた。

白川華怜は耳にイヤホンを差したまま、何気なく単語を消して、彼を待った。

木村浩は白川華怜の側に回り、助手席のドアを開け、木村翼を一瞥すると、木村翼は黙って足を縮めた。そして彼は後部座席から地味な灰色の長方形のバッグを取り出した。

一メートル以上の長さで、後部座席のほぼ全スペースを占めていた。

「持って」木村浩は物を白川華怜に渡した。

この長さと幅から。

白川華怜は一目でそれがお箏だとわかった。

彼女はすぐには受け取らなかった。

木村浩は右手でバッグの紐を持ち、左手で右手首をさすりながら溜息をつく。「重いんだよね...」

白川華怜「...」