105木村さんからの琴、世紀を超えた最高のコラボ(2)_2

夕暮れ時。

木村浩は呼川市から戻ってきたばかりだった。

図書館の向かいの駐車場に車を停め、図書館から人が出てくるのを待って、ゆっくりとクラクションを鳴らし、白川華怜に自分が向かい側にいることを知らせた。

もちろん、知らせる必要もなかった。

彼の車は陽城市でも二台とない車で、ここに停めただけで多くの人が集まってきていた。

スマートフォンを取り出して写真を撮ろうとする人も少なくなかった。

木村浩が窓を下げると、人々は慌ててスマートフォンを持って逃げ出した。

「木村先生」畑野景明と空沢康利が挨拶に来た。

木村浩は左肘を下げた窓に無造作に置き、少し顔を傾け、漆黒の髪が垂れ下がる中、表情を変えずにゆっくりと尋ねた。「順位はどうだ?」

江渡大学アプリの順位のことを聞いていた。