主に藤野という名字の人と話を終えたところだった。
宮山小町は藤野悟志とはあまり親しくなく、二人は数回しか会ったことがなかった。彼女は微笑んで「SNSで知り合った人よ」と言った。
彼女は用心深く、十五組のメンバー以外に自分のSNSアカウントを知られていなかった。
SNSで知り合った人?
ああ、ネット友達か。
藤野悟志は頷いた。
白川華怜は子供用の椅子の横でくつろいで座り、片足を曲げ、リラックスした姿勢をとっていた。
筆を手に持ち、その子供の驚いた目の前で一文字書き上げた。
書き終えると、ゆっくりと筆を置き、外に出て宮山小町と話し始めた。「まだ話してるの?」
白川華怜はとても驚いていた。
お箏は彼女の得意分野ではなく、技術もそれほど高くなかった。『白衣行』が上手く弾けたのは、彼女が作曲者だったからに過ぎない。