105木村さんからの琴、世紀を超えた最高のコラボ（2）_3

彼女は軽く琴弦に触れた。

澄んだ音色が響き渡る。

……？

白川華怜は携帯を開き、メッセージを送った——

【このお箏、いくらなの？】

彼女にはわかっていた。この音色は極上品だと。

木村先生：【2888】

白川華怜は大永の物価と比較して計算してみた——

【ありえない】

木村先生：【2.8億、振り込んで】

白川くん：【。】

学校のお箏は確かに粗末だった。このお箏は白川華怜にとって渡りに船で、彼女は琴弦に触れながら、次々とアイデアが浮かび、すぐに紙に文字を書き連ねた。

「なんだそれ？」ランスは銀針を刺したまま見てきた。

この文字は彼が学んだ漢字とは全く違っていた。一文字ずつ分解すれば分かるのに、組み合わさると意味不明だった。

ランスは困惑した。中国語を教えた先生が何か隠していたのではないかと。