121毛、やはりお前か!補習騒動_3

白川博:【1】

藤野院長:【……】

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その時。

病院。

渡辺泉の体調はほぼ回復していたが、まだ退院はしていなかった。彼が目覚めたことを知った警察は、二度にわたって証言を取りに来た。

「上原賢太?彼とは利害関係なんてないはずだが」渡辺泉は上原賢太との確執について考えていた。

「彼は天田さんと結託していたんです」渡辺助手が横から助言した。

そう考えるしかない。

もちろん、彼らには上原賢太が渡辺泉を白川華怜のバックだと思い込んでいたことは分からなかった。

ビジネスの話は渡辺文寺には分からず、彼らの話が終わるのを待って口を開いた:「お父さん、週末に江渡に戻らないといけないんです。今日は安藤先生のお宅に行くつもりでしたが、向こうから食事に誘われて」

渡辺文寺は最初、白川華怜の補習を手伝うために数日余分に滞在するつもりだった。

しかし白川華怜にはその必要がなく、渡辺文寺も学業が気になり、ここで時間を無駄にするつもりはなかった。

「学校の方が大事だな」渡辺泉は頷き、何か思い出したように渡辺助手に尋ねた:「招待状はできたか?」

彼と安藤蘭の結婚式の日取りは年明け、1月19日、旧暦の28日に決まっていた。

年末が近づいており、渡辺家の用事も渡辺泉の帰りを待っていた。

渡辺泉と安藤蘭は結婚式の準備のために戻らなければならない。

その前に招待状を安藤家の人々に直接手渡したいと思っていた。白川華怜が江渡の式に来てくれるかどうかはまだ分からないが。

「明日には届きます。ご記入いただければすぐに配布させていただきます」渡辺助手は手帳を開き、慎重にすべての予定を確認した。招待状は彼が注文したもので、渡辺泉は書道も学んでいたので、人前に出せる字が書ける。招待状は自筆で書くつもりだった。

それもこの結婚式への重視の表れだった。

渡辺文寺は横に立ち、渡辺泉と渡辺助手がこの結婚式を以前よりもずっと重要視していることを感じ取ることができた。

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渡辺泉は日曜日に退院した。

退院の日に招待状も書き上げた。

安藤宗次、安藤秀秋、安藤智秋の三人にそれぞれ一通ずつ、そして白川華怜にも別に一通。

安藤宗次、安藤秀秋、水島亜美たちとの食事の時間は昼だった。

「1月19日?」白川華怜は招待状をカバンにしまいながら言った。「時間が取れるかどうか分からない」