143 婚宴、予期せぬ客(2)

電話の向こうから、とても恭しい声が聞こえた。「田中さん、今から出発しようとしていたところです。」

「ああ、住所は送っておいた。」田中局長は言い終わると電話を切った。

ただし、余分な招待状がなかった。

田中局長は渡辺泉に連絡せず、白川華怜にだけメッセージを送って招待状のことを尋ねた。

白川華怜は今授業中で、彼女に電話をかける勇気はなかった。

1分後。

白川さん:【1】

返事を待ってから、田中局長はようやく車を発進させた。

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白川華怜は畑野景明たち3人と10時近くになってようやく出発した。

「どこに行くの?」大野旭は彼らが早めに出ることを知らなかった。「今日が最終日だよ。」

「ちょっと用事があって。」空沢康利は他の2人の代弁者のように、大野旭の肩を叩いた。「結婚式に行くんだ。録画を忘れないでくれよ。」