136大学入試の賭け_3

木場院長と白川華怜はネット上では非常に友好的に接していたが、実際に会ってみると、彼女があまりにも美しすぎて真面目な研究者には見えないという印象の他に、ただ一つの印象があった——

この女の子は見た目が大人しそうだ。

初めて白川華怜の反骨精神を目の当たりにした木場院長は「……まあいいか」

彼は少し黙り込んだ。

白川華怜は今ダウンジャケットを着ていて、中の雪白い襟元だけが見えていた。木場院長は彼女をしばらく見つめて、「君を見ていると、ある人を思い出すよ。でも彼女とは時代がだいぶ離れているがね」

「誰ですか?」白川華怜は活動チケットを大きなポケットに入れた。

「大先輩さ」木場院長は落ち着いた様子で、「来年江渡大学に入学したら会えるよ。毎年試験前になると、大勢の学生が駆け込み寺のように彼女を頼りにしているんだ……さあ、帰りなさい」