157 新しいアカウント、華怜さんの演奏（2）

日曜日。

宮山小町は朝早くから学校に来て、森園雄の文化委員と小声で話をしていた。

「みんなどうして真似ばかりするのかしら」と森園は憤慨した声で言った。「しかもこの曲は華怜さんが作詞して、白鳥春姫が歌ったのよ。小町はこの曲のファンなのに、どうして彼女の人気に便乗しているって言われるの？私はむしろ白井沙耶香の方が華怜さんの人気に便乗していると思うわ！」

宮山小町は変面の撮影中にお箏の音楽を使っただけだった。

白井沙耶香は『賭け飲み』で人気が出て、これから『また一年』も録音する予定だった。

文化委員も眉をひそめた。「便乗というだけでなく、小町のお箏の演奏が下手だとまで言っているわ。」

「大丈夫よ」宮山小町はすぐに気持ちを立て直した。彼女はブロガーとして長い間活動してきて、精神的にはかなり強くなっていた。「ちょっとした批判よ。数日もすれば話題も下火になって、そういう声も消えるわ。」