163バックグラウンドのない白川さん(2)_2

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翌日の日曜日。

岸元団地。

水島亜美の髪は数センチ伸び、安藤秀秋と一緒に寄り添っていた。

「あの二人は一体誰なの?」水島亜美は外にいるのが怖かった。特にあの老人は、人を見る目つきが審査するようだった。

安藤秀秋は彼女を見て、いつもの言葉を繰り返した。「大丈夫だよ」

水島亜美は果物の盛り合わせを持って外に出た。

安藤宗次と鏑木執事がソファに座り、時々何かを話していた。傍らには、須藤が威厳を持って立っていた。

「座ったら?」水島亜美は須藤を見て、照れ笑いを浮かべた。

須藤は首を振り、何も言わなかった。

明石くんよりもクールだ。

水島亜美は何も言わず、果物をテーブルの上に置いた。

鏑木執事は水島亜美の様子を見て、そして安藤秀秋が台所で料理をしているのを見て、心の中で再びため息をついた。彼は長年キッチンに入ったことがないのに……