182 姜姜が紹介した謎のゲスト

「退屈じゃない」という三文字で表現するなんて?

黒水通りの格闘場に来る人は、多かれ少なかれ黒水通りと何らかの関係がある。一般人は入る勇気もない。陽城市についての噂も多い。

だから格闘場の試合はほとんどプラットフォームでの配信だけだ。

国内のバラエティ番組だけでなく、他国を見渡しても、黒水通りで番組を撮影しようとする番組はなかった。

誰がそんな勇気があるというのか?

白川さんは本当にチケットを贈るのが上手いな、と木村浩は視線を戻した。

「はい、明日彼らを連れて行きます」白鳥春姫は白川華怜より数歳年上だが、白川華怜が話すときはいつも素直に従っていた。チケットを受け取って見下ろしながら、「こういう試合は放送できるんですか?」

チケットには場所と時間が書かれており、格闘技の試合だった。

表面には威風堂々とした円形のゲートが印刷されており、見たことのない建物だった。白鳥春姫は幼い頃から陽城市を離れており、陽城市についてあまり知らなかった。今日初めて、こんな大規模な格闘場があることを知った。

梅田行長を格闘技観戦に連れて行くのは、家で気まずい会話をするよりはマシだ。

「放送は可能です。ただし、入場できるのは5人までです」白川華怜はポケットに手を戻し、眉を軽く上げた。「誰が行くか決めたら、今夜までに名簿を私に渡してください。明日案内します」

白鳥春姫は頷くだけだった。かなり厳しそうだ。

「明日、東区に行くの?」木村浩は二人の会話が終わってから、ゆっくりと尋ねた。

新しい人気スポットなので、制作陣も話題に便乗したがっていた。白鳥春姫は率直に答えた:「ついでに故郷のPRもできます」

「いいね」木村浩は指先でスマートフォンをタップしながら、無関心そうに言った:「後で誰かが連絡して、明日の撮影のスケジュールを調整するよ」

白鳥春姫は「はい」と一言だけ返した。

中庭では監視カメラを設置中で、白川華怜と木村浩は中に入らなかった。チケットを白鳥春姫に渡した後、木村浩と一緒に去っていった。

ディレクターは、あんなに魅力的な二人が去っていく姿を見て、威圧感のある男性の後ろ姿だけが残るのを見届けてから、小走りで近づいてきた。「春姫さん、さっきの二人も友達なの?この家に招待したりしてる?」

この二人なら話題性抜群だ。芸能界にはこんな神がかった容姿の人はいない。