182 姜姜が紹介する謎のゲスト_2

「彼らを家まで送って」木村浩は渡辺颯が今日運転してきた車を見た。4人乗りの車で、同じ方向に住んでいる宮山小町と島田凜、そして空沢康利のことを指していた。

今日は遅くなったので、木村浩は彼らを一人で帰らせなかった。

藤野悟志は携帯を手に取り、「私は配車で帰るから、心配しないで。成人してるから」

木村浩は軽く頷き、自分は畑野景明と白川華怜を送ることにした。二人も同じ方向に住んでいた。

島田凜は黒いメガネをかけ、前髪は目にかかるほど長かった。彼女は黙って鞄を手に取り、無言で拒否の意を示したが、宮山小町は急いで彼女の腕を掴んで行かせなかった。「男性二人と一緒に車に乗るのが怖いの」

渡辺颯、空沢康利：「……」

空沢康利の家はとても近く、5分で着いた。宮山小町が「怖い」と言ったので、渡辺颯は特に小町を先に送り、彼女が部屋の明かりをつけて窓から手を振るのを確認してから、アパートに向かった。

小町の家はマンションで、建物の下に駐車できたが、島田凜の家は古いアパートで車が入れなかった。

深夜12時でも、通りにはまだかなりの人が集まっていた。

上半身裸の人もいれば、地面に座ってカードゲームをする人、ゴミを片付けている人もいた。

高級車が止まるのを見て、多くの人が振り向いた。

渡辺颯はタバコを一箱取り出してエンジンを切り、島田凜について行った。島田凜が眉をひそめて振り返ると、渡辺颯は頭を下げてタバコに火をつけ、煙が立ち上る中で言った。「華怜ちゃんが玄関まで見送るように言ったんだ」

**

一方、白川華怜が家に着いたのは12時過ぎだった。今日は遅かったので、安藤宗次は待たずに先に寝ていた。

彼女の部屋の前には明かりが残されており、中庭の灯りもぼんやりと灯っていた。

白川華怜は安藤宗次の部屋を見て、彼が寝ているだろうと思い、邪魔しないことにした。携帯を見ながら部屋のドアを開けた。

携帯には、白鳥春姫が既に5人の名簿と身分証明書を送ってきていた。

彼女はスクリーンショットを撮って吾郎に転送した。

一般人が黒水通りに行くには通行許可証が必要だった。

返信を終えてから、彼女はシャワーを浴びに行った。