監督は手を伸ばしてそのコメントを削除し、広報部にネットの世論に注意するよう指示した。
黒水通りの小山華は白鳥春姫のコネだし、番組スタッフにそんな力があるはずがない。
もしそんなコネがあれば、高橋雅や守田仗助のようなmoriaをレギュラーとして招くはずだ。
「鈴村弁護士のことまで言うなんて」と副監督が横から口を開いた。「本当に鈴村弁護士から内容証明が来ても怖くないのかな」
「話題が大きすぎる...」監督は携帯を握りしめ、入口の方を見つめた。「この騒ぎの最中、番組が続けられるかどうか分からない」
公式サイトの動画はすぐに再編集してアップロードされ、白川華怜と遠山貴雲に関する編集部分もすぐに削除された。彼らは事態を最小限に抑えようとした。
ネット上の騒動は収まりつつあるようだった。