201青雲直上、贈り物_2

藤野院長:【引きこもり?】

彼は簡潔に言った。おそらく順子さんから高校入試前は新曲のことを考えないと聞いたのだろう。

白川華怜は一行を書き、イヤホンをブルートゥースで接続して、藤野院長の編曲を聴いた。

今回の彼女の曲は、これまでのスタイルとは異なり、中国風の一曲——

『寒時の綿』。

藤野院長は最初から琵琶の独奏を使い、薄いカーテンが半分巻き上げられたような、古風で落ち着いた、異国情緒豊かな音色で、最初の一秒で白川華怜に黄砂と枯骨の光景を見せた。

しばらく聴いてから、藤野院長に返信しなければと思い出した。

白川博:【1】

スマホの向こう。

藤野院長はこの「1」を見て、初めて木村浩と全く同じ無力感を感じた。

藤野院長は直接藤野悟志にメッセージを送り、白川華怜のことを尋ねた。藤野悟志は正直に白川華怜の近況を伝えた。勉強以外は勉強で、すべては高校入試後だという。

高校入試後は……

白川華怜はまず北区に行く。

藤野院長:【……】

藤野院長:【……何日に北区へ?】

藤野悟志:【書道協会の試験で、たぶん9日に出発します】

藤野院長:【分かった】

藤野悟志は藤野院長の返信を見て、頭をかきながら、これはどういう意味だろう、彼も北区に行くのか?

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三日後。

午後、江渡。

郵便配達員が自転車で永平区の入り口に止まった。彼は片足で地面を踏みながら、両側の古い荘厳な建物を見上げ、手にある破れた箱の住所を確認した。

永平通り29番。

彼は躊躇いながら自転車を大通りに乗り入れ、最後に広々とした門の前で止まった。門前には2メートルの高さの石獅子が一対あり、怒らずとも威厳があった。

門の前に警備員が二人立っていた。

郵便配達員が恐る恐る自転車を止めると、警備員の一人が遠くから歩いてきて、「こんにちは、三少爺様の荷物ですか?」

配達員は後ろの破れた宅配箱を警備員に渡した。

警備員は躊躇いながら受け取り、住所欄を見下ろした。差出人の字は整然として美しく、彼は受取人の名前に目を留めた——

渡辺颯。

確かに三少爺様のものだ。

目を前に移すと、差出人の名前は二文字——

白川華怜。

白川?

警備員は頭の中で、渡辺家と親しい家族の中に白川という姓の家があったかどうか思い出せなかった。