218 江渡へ、安藤蘭が受けた電話(2更)

全国統一試験のトップは北区の片田舎から出現し、北区教育委員会にもすぐにその知らせが届いた。

メディアは大々的に報道することはできなかったが、業界内での情報は素早く広がり、祝福の電話が次々と寄せられた。

陽城市はもちろん、北区でもこれほどの栄光の瞬間はなかった。四大都市の中で西町の教育は北区よりもかなり優れていたが、今回は北区が江渡を上回った。

中田局長は今朝早くから江渡教育委員会から通知を受け取り、教育予算が大幅に増額されることになった。

北区教育委員会と陽城教育委員会の両方が昇進することになり、中田局長は江渡へ異動することが決まった。

これが全国統一試験トップの成果だった。

中田局長は直ちに統一試験トップの情報を調べ始めたが、教育委員会の局長という立場でさえ、白川華怜という生徒の情報は一切見つからなかった。