220賑やかな江渡、三顧の礼で石川校長を訪ねる(2章合併)_5

伊藤満は頭を掻きながら、よく分からない様子で白川華怜を江渡大学まで送った。「じゃあ、君は本を読みに行って、私は白菜の種を売っているところを探してくるよ。」

**

江渡大学。

コンピュータ室で、渡辺文寺は白川華怜からのメッセージを受け取り、荷物をまとめ始めた。

「データの処理は終わったの?」黒縁メガネの男子学生が渡辺文寺が荷物をまとめるのを見て、目を細めた。

「ほぼ終わったよ」渡辺文寺は説明した。「妹が図書館に行くから、正門まで迎えに行くんだ。」

白川華怜は江渡大学の予約をしていないはずだから、校門にも入れないだろう。

「君の妹?」もう一人の爽やかな顔立ちの男子学生が近寄ってきた。「アプリで最近ずっと3位にいる渡辺千月?」

彼女も優等生だ。

渡辺文寺は思い出した。白川華怜はアプリを持っていないはずだ。「別の妹だよ。」