221が面会に同意、神々の戦い

第三食堂。

時間は十一時に近づき、第三食堂は比較的高価なため、人通りは少なかった。

田中宏司と渡辺文寺は食堂の左側の階段で白川華怜を待っていた。彼は視界に入る女子学生たちを目で追っていた。

二人とも背が高く、渡辺文寺は青みがかった縦縞の半袖シャツを着て、書類を一束持っていた。彼の顔立ちは整っているが威圧的ではなく、非常に穏やかで、落ち着いた雰囲気を醸し出していた。

田中宏司は渡辺文寺とぽつぽつと会話を交わしていた。

視界の斜め向かいの停留所で、学内バスが停車した。

田中宏司はすぐに姿勢を正し、渡辺文寺の方を見て、「彼女はこのバスに乗ってる?」と尋ねた。

バスから数人が降りてきた。男女混じっていたが、田中宏司には渡辺文寺の妹がどれだか分からなかった。渡辺文寺に尋ねようと振り向いた時、最後の人影が後部ドアから降りるのが見えた。

夏の日差しが眩しく、金色の光が彼女のひらひらとした服に降り注ぎ、朦朧とした光輪を反射させ、その美しすぎる顔は冷たい光を放っていた。

学校のバスは全体的に青を基調としており、車体には隣の美術学生が描いたアニメキャラクターが描かれていた。

彼女が後部ドアから降りた瞬間、まるで漫画から現実世界に飛び出してきたかのようだった。

まるでテレビに出ているような女優さんのようで、田中宏司は見覚えがあるような気がしたが、渡辺文寺の妹とは結びつかず、渡辺文寺に向かって言った。「彼女、俺の女神様より綺麗じゃない?」

言い終わらないうちに、渡辺文寺が手を少し上げるのが見えた。

向かいのプラットフォームで、女子学生は本の束を持って、渡辺文寺を見つけるとすぐに歩み寄ってきた。

「図書館に行ってたの?」渡辺文寺は彼女の手にある本を見て、大学図書館から借りたものだと分かった。

二冊は原書で、二冊は翻訳本だった。

もう一冊は……

音楽の本のようだった?

渡辺文寺は白川華怜がお箏を弾くことを思い出した。安藤宗次の携帯の着信音の一つは確か白川華怜が弾いたものだったような気がする。そう考えると意外でもなかった。

「本を何冊か借りてきた」白川華怜は本を抱えながら、バッグも持っていた。

彼女が学内に入れたのは事前予約の訪問者としてかもしれないが、学生証がないのに、どうやって図書館に入ったのだろう?