237紫雲クラブ、江渡に何者が来たのか?(2更)

木村浩がメッセージを送り終えると、携帯を再びポケットに戻した。

携帯が何度か振動したが、すぐには確認しなかった。

明石真治は白川華怜と木村浩が入ってくるのを見て、保温ボックスに入れていた夕食を再び取り出した。

宮山小町は木村浩が入ってくるのを目の端で見ると、ソファから起き上がってまっすぐに座り、藤野院長に小声で話しかけた。

白川華怜、木村浩、木村翼の三人だけがまだ食事をしていなかった。

木村浩は目を伏せ、テーブルに並べられた料理を見た。料理は温め直したばかりで、まだ湯気が立っていた。

白川華怜は椅子に座り、箸を取り上げ、少し無関心な様子で、彼がまだその場に立っているのを見て、顔を少し上げて「食べないの?」と聞いた。

彼女の隣で、木村翼は白菜柄のコップで水を一口飲み、顔を上げて瞬きをした。