とてもだらしない様子だった。
寮の玄関から通りまでの間、周りの人々の視線が彼女に注がれていた。
それほど明るくない灯りが、木々の影を地面に映し出し、揺らめいていた。
月が木々の梢に高くかかり、暗くてほとんど見えないほどだった。
「お爺さんが新しい服を作ってくれたの?」木村浩は彼女の見たことのない服を見ながら尋ねた。
その服は安藤宗次が前回陽城市から持ってきたものだった。
白川華怜は翡翠色の蔓模様を見下ろして、「うん」と答えた。
言葉が終わらないうちに、木村浩は左手を彼女の背後に回し、腰全体を抱き寄せ、長く力強い指が彼女の腰に添えられ、彼女を引き寄せながら「入学おめでとう」と言った。
「仕事は終わったの?」白川華怜は指先で彼の少し冷たい指に触れた。
「まあね」木村浩は静かに暫く抱きしめた後、また彼女に尋ねた。「夜ご飯は食べた?」
「お爺さんの所で食べてから来たの。」
「そう」木村浩は彼女の手を握り返し、直接的に言った。「僕はまだ食べてないんだ。」
梅南区の女子寮は第二食堂に近く、この時間なら食堂二階の個人店はまだ開いているはずだった。白川華怜は少し顔を上げて「第二食堂に行きましょう」と言った。
木村浩は食事に関して好き嫌いがなかった。
康羽亭の高級料理も食べるし、研究室の配給弁当も食べられた。
白川華怜は彼のために二品注文し、ご飯も一杯よそった。彼は料理を持ってきて、彼の全体的な雰囲気とは全く不釣り合いな食堂に座り、ゆっくりと携帯を取り出して、二品の料理の写真を撮り、木場院長に送信した——
【夕食はお済みですか?】
ちょうど車から降りた木場院長は、時間を割いて一つの記号を返信した:【……】
白川華怜が二本の水を持って戻ってきた時、彼はまだゆっくりとメッセージを打っていた。
彼女を見ると、さりげなく携帯を置き、話題を変えた。「あの二人の勉強の調子はどう?試験の準備はできてる?」
木村浩が言っているのは富山のクラスの二次募集のことだった。
基地から出てきて以来、彼は畑野景明と空沢康利に句読点一つすら送っていなかった。
白川華怜は水のキャップを開け、彼の携帯をちらりと見て、水を彼の横に置き、何気なく座って「まあまあかな」と答えた。
「そう」木村浩もただ話題を変えるために適当に聞いただけだった。