主に空沢康利と畑野景明だった。
遠山貴雲は最後尾を歩きながら、横に立っている山田を見た。看守所で初めて会った時の彼の姿が目に浮かんだ。疲れ果てて血走った目をしながらも、決して諦めない様子が今でも鮮明に覚えている。
「明日から学校に行くのか?」と遠山貴雲は彼に尋ねた。
山田は頷き、小声で遠山貴雲に聞いた。「私は今、法政大学に合格できると思いますか?」
二人はすでにホテルの外に出ていた。
太陽が雲翔ホテルとビルの隙間から斜めに差し込み、目の前の少年に朦朧とした光を纏わせていた。この一年で少年の鋭さは失われていなかった。
これほどの出来事を経験しても、山田の心の持ちようが安定しているのは、その強靭な精神力の表れだった。
遠山貴雲は少し黙った後、「私は君を信じている」と言った。
この突然の褒め言葉に、山田は少し戸惑った。遠山先生は酔っているのだろうと思い、白川華怜と畑野景明の方に向かって話しかけに行った。
遠山貴雲は酒を飲んでいたので運転せず、代行運転を待っていた。白川華怜や山田たちのグループを見つめながら、山田の基礎的な部分を理解していた。最初の十数年は成り行き任せで、成績は極めて悪かった。
山田は遠山貴雲が出会ってきた天才たちとは違っていた。
彼は錆びついた剣を持って、よろめきながら江湖を渡り歩くような存在だった。
大抵の人間はこの名もない道で命を落とすだろう。
しかし山田は——
遠山貴雲は彼の隣にいる白いTシャツを着た女子学生を見た。彼女は物憂げに山田の話を聞いていた。山田のこの道には、導く人がいる。彼はきっと剣の錆を磨き落とすだろう。
代行運転が来て、遠山貴雲は後部座席に座った。
バックミラーに映る彼らの姿を見つめた。
最初に会った時はスキャンダルに囲まれていた白鳥春姫から島田凜まで……
これは初めてのことだった。遠山貴雲がこれほど直接的に、白川華怜のコアチームにいる若者たちがどれほどの鋭さを持っているのかを実感したのは。誰一人足を引っ張る者はいない。一見して最も不真面目に見える山田でさえも。
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海山マンション。
順子さんはすでに5分前から1階で待っていた。
彼女は白鳥春姫の写真の束を持ち、1階に立っていた。黄原は彼女の傍らで周囲の景色を眺めながら、「春姫さんの友達がここに住んでるんですか?」と尋ねた。