物音がして、藤田道夫と大野旭は近藤希美の二人に友好的に挨拶した。「こんにちは」
すぐに、大野旭は白川華怜に泣きつくように言った。「白川さん、やっぱり僕たちの博源塾に来てくれませんか?院長先生が出した数学の問題が本当に分かりません!」
「誰が掲示板で華怜さんが数学クラスにいなくて良かったって言ってたの?」空沢康利は容赦なく大野旭の本音を暴いた。
空沢康利は深刻ぶるのをやめると話が多くなり、大野旭とぺちゃくちゃと話し始めた。
白川華怜はパソコンを手に取り、階段教室の外に向かって歩き出した。「分かったわ。後でその問題を送ってくれれば、見てあげる」
「本当ですか?」大野旭は急に元気になった。「今がチャンスです。今すぐ送ります」
白川華怜から許可がないと、大野旭は普段彼女に連絡するのを躊躇していた。