「では、そのように手配しましょう」青葉紗矢はノートに明後日の白川華怜のリハーサルの予定を書き込んで、「会長?」と尋ねた。
彼女は柏木翔の意見を求めた。
柏木翔は前に座っていた。彼はきちんとしたシャツとカジュアルパンツを着て、指でプログラムを軽くたたきながら、「白鳥寿明、金融学部からほかに要望はありますか?」
白川華怜のオープニング、中間に数人のつなぎ、最後に白井沙耶香のフィナーレ。
白井沙耶香がトリを務めることで基本的に問題ない、白鳥寿明は感謝を述べた。「もうありません。柏木会長、講堂の件は物理学部にお任せします」
金融学部の人々が去り、青葉紗矢は柏木翔とまだ細かい事を相談する必要があった。
彼らは金融学部の人々の後ろに遅れて、階段を下りる時にちょうど講堂から戻ってきた黄原院長と上原文隆に出会った。