264 本物の白月光、白川華怜もお箏を弾く_2

木村浩は門を出て外に歩いていくと、まだ多くの人々が三々五々と集まって見物していた。時折「長槍」「動画」「白川華怜」といった言葉が聞こえてきた。

木村浩は彼らを一瞥し、冷たい表情で後ろの道で白川華怜を待った。

白川華怜は着替えを済ませ、自分のバッグを持って出てきた。青葉紗矢は最後まで彼女の腕を取って見送った。

彼女は白川華怜ともっと話したかったが、出てきた途端に向かい側に立っている冷たい木村浩を見て、青葉紗矢は急に手を離し、もう白川華怜の腕に抱きつく勇気が出なかった。

**

大講堂では、二番目の演目がグループダンスで、これもまた賑やかだった。

ポップダンスで、音響は大音量だった。

しかし、会場の大半の観客はまだ先ほどの長槍演技と音楽の余韻に浸っていた。あの古風な編曲、太鼓の音、笙の音、琵琶の音、お箏の音と比べると...このポップミュージックは少々粗削りで、人々の心を打つものではなかった。