第127章 クズカップルの末路

会場は一瞬にして騒然となった!

多くの人々の視線が、仁藤心春が立っている位置に向けられた!

その中には面白がって見ている目も少なくなかった。

山田流真は眉をひそめ、質問した記者を見つめた。もしその記者が自分が招待した人でなければ、仁藤心春が故意に送り込んだ妨害者ではないかと疑っただろう。

「仁藤さんは、すでに私との婚約を解消しています」と山田流真は言った。

「では、どのような理由で婚約を解消されたのでしょうか?」とその記者は重ねて尋ねた。

「それは私と仁藤さんの私事ですので、ここで皆様にお話しする必要はないと思います」と山田流真は答えた。

傍らにいた島田書雅が「流真、そんな言い方をすると誤解を招くわ。会社が困難な時期に、心春が会社を離れてGGKに転職したのに...」

島田書雅は言いかけて止めたが、明らかに仁藤心春が山田流真と苦楽を共にできなかったことを暗示し、仁藤心春が山田流真を見捨てて出世の道を選んだと、すべての汚名を仁藤心春に着せようとしていた。

「もういい、もう言うな。すでに別れたことだし、これ以上何も言いたくない」と山田流真は言った。

しかし、そう言うことは、島田書雅が先ほど言ったことを認めることに等しかった。

たちまち、多くの人々の仁藤心春を見る目に軽蔑の色が混じった。

多くの記者たちも、この時カメラを仁藤心春に向け、撮影を始めた。

これは良いゴシップネタになる!

仁藤心春は落ち着いて微笑み、何も言わなかったが、この時、舞台上の大きな電子スクリーンの映像が突然変わった。

元々の映像は新製品の広告撮影シーンだったが、今は島田書雅と山田流真がオフィスで親密な行為をしている映像に変わっていた!

山田流真は焦った様子で、「書雅、待って、彼女との婚約は必ず解消するから」

「本当に?あぁ...そんなに激しくキスしないで...あん...優しく、優しく」島田書雅は甘い声を漏らしながら、むしろ山田流真に身を寄せていった。

「何が惜しいものか、俺の心にはお前しかいない、仁藤心春なんて一度も愛したことはない!」山田流真は島田書雅にキスしながら言った。

この二人の様子から、何が起きているのか誰にでも分かった!