温井卿介、私はあなたが要らない

バン!

仁藤心春の体が柔らかいベッドに乱暴に投げ出された。彼女が起き上がろうとする前に、その引き締まった体が既に覆い被さってきた。

病院の駐車場で、あの言葉を言い終えた後、彼は彼女の抵抗を無視して、そのまま別荘に連れて帰った。

別荘に入るなり、彼は彼女を寝室に引っ張り込み、そのままベッドに投げ出した。

「やめて!」心春は彼を押しのけようとした。

しかし次の瞬間、彼は彼女の両手を背後に回し、手首を掴んで固定した。

長い指は鉄のように強く、どんなに暴れても無駄で、かえって彼女の胸が彼の胸に擦れるばかりだった。

突然、彼女の体が硬直した。二人の体が密着している今、彼の体の変化を明確に感じ取ることができた。

「温井卿介、今はしたくない!」心春は言った。

温かい吐息が彼女の顔にかかり、彼は薄い唇を上げて「どうした、もう卿介って呼んでくれないのか?」

「……」彼女は唇を固く結んだ。卿介……いわゆる卿介は、ただの彼女の想像に過ぎなかった。彼は温井卿介なのだ!

「お姉さん、でも僕は今欲しいんだ!」彼は言いながら、指で彼女の服のボタンを外していった。

「あなた——」彼女は顔を赤らめて「暴力で強引にするつもり?」

「暴力を使ったってどうだというんだ?お姉さんが今、不本意だとしても、それがどうした?本当に山本綾音のために僕を拒むつもりなのか?」彼は唇を彼女の耳元に寄せ、耳たぶを含み、舌先で耳の中を探り、彼女の体を震わせた。

仁藤心春の体に鳥肌が立った。彼は彼女の体をあまりにも良く知っていて、どこが敏感なのかを把握していた。

彼の唇だけでなく、指も彼女の体を撫で回し、敏感な部分を刺激し続けた。

「お姉さん、ほら、君も僕を欲しがってる。君の体はもう準備ができている」彼は囁きながら、欲望を彼女の柔らかい部分に押し当てた。

仁藤心春の心に残されたのは悲しみだけだった。

心では望んでいないのに、体は哀れにも反応してしまっている。「それは単なる生理現象よ、温井卿介、私はあなたなんて望んでいない!」

彼女の言葉に、彼の瞳の色が暗くなり、次の瞬間、一気に突き入れた。

「あっ!」彼女は痛みで声を上げた。

彼の動きは乱暴で激しく、まるで何かを証明するかのように、彼女の体の中で求め続けた。