秋山瑛真に会う

山本綾音は一瞬戸惑った。仁藤心春の三人の弟の中で、最後まで秋山瑛真だけがまともだったとはいえ。

心春も最初に、帰ってきたら瑛真に会うと言っていた。

だから今、親友が秋山瑛真に会いに行くことは予想の範囲内だった。ただし——「瑛真さんもここ数年で、少し変わってしまったわ」と山本綾音は注意を促した。

この三年間で温井卿介が更に狂気を増していったとすれば、秋山瑛真は更に冷たくなっていった。まるで万年氷のように、人を寄せ付けない。

むしろ二度ほど、彼女が瑛真を見かけた時は、密かに恐れを感じたほどだった!

「三年も経てば、誰だって変わるものよ。私はただ、私がまだ生きているということを、彼に伝えたいだけなの」と仁藤心春は言った。結局のところ、あの頃の最後の時期は、彼が常に彼女の側にいて、あらゆる方法で彼女を生かそうとしてくれたのだから。