遊園地

「ちょっとお手洗いに行ってきます」彼は普段より低い声で言った。体の横に垂れた手は強く拳を握りしめ、体の中で爆発しそうな感覚を抑えているのが明らかだった。

「はい」彼女は急いで答えた。それ以外に何を言えばいいのか分からなかった。

秋山瑛真は浴室に入り、服を脱ぎ、シャワーを開けた。冷たい水が彼の体を絶え間なく流れ落ちていく。

彼は下を向いて自分の体を見つめた。なんと...彼女への欲望が、こんなにも強かったのか。

先ほどの彼女からの自発的なキスは、同情であろうと慰めであろうと、どうでもよかった。

いつか、彼女は必ず彼を愛するようになる。絶対に!

……

翌日、秋山瑛真は約束通り仁藤心春と仁藤展志を遊園地に連れて行った。

小さな子は遊園地に来てとても興奮していた。特に秋山瑛真が首に乗せてパレードを見せてあげた時は、さらに興奮して口から「わーわー」と嬉しそうな声を上げていた。