悪意を抱く

山田流真は島田書雅に再び会うとは思ってもみなかった。

かつて彼の心を虜にしたこの月光のような女性を目の前にして、今では中年女性のように老け果て、ほとんど見分けがつかないほどだった。

元々この女性は本当に自分を愛していると思っていたが、まさか彼が破産した時、この女性は態度を一変させ、明らかに彼を嫌悪し、後には彼の全財産を持ち逃げして、彼を見捨てようとしたとは。

あの時、田中悠仁を誘拐した際、罪の一部を島田書雅に押し付けようとした。自分が刑務所に入るなら、島田書雅も逃げられないようにしたかった。

しかし島田書雅は最終的に無罪となり、全ての罪は彼一人のものとなった。

彼は納得できなかった。なぜ自分は刑務所でこんなに苦しい思いをしているのに、本来なら苦楽を共にするはずだったこの女は、外で自由気ままに過ごせるのか。

しかし今となっては、島田書雅もそれほど自由気ままには過ごせていないようだ。

「島田書雅、お前もずいぶん落ちぶれたようだな。そうだろう、今のその姿じゃ、誰も見向きもしないだろうし、金持ちを誘惑しようとしても、道化者扱いされるだけだ!」山田流真は皮肉を込めて言った。

島田書雅は山田流真の皮肉には反応せず、ただスマートフォンを取り出し、仁藤心春と田中悠仁が再会する動画を再生した。「今日来たのは、ただ一つのことを伝えたかったから。仁藤心春は死んでいないわ!」

山田流真は携帯の画面を食い入るように見つめ、瞳は真っ赤に充血し、表情は歪んでいった。

まさか...生きていた!

しかも記憶の中の姿そのままで、三年の歳月は彼女に何の痕跡も残していないかのようだった!

どうしてこんなことに?!

動画の中で仁藤心春に必死に懇願する田中悠仁の姿は、かつて冷淡に心春を見捨てた人物とは、まるで別人のようだった!

そして今、仁藤心春のその姿を見ることで、自分が何を失ったのかをより一層痛感させられた!

もしあの時、島田書雅のような下劣な女と関わらず、仁藤心春を裏切っていなければ、今頃は会社も上場していただろう。彼女は上場企業の取締役会長になっていたはずだ。

人生は順風満帆で、誰もが羨む存在となり、家名を上げ、階級を超えていたはずだった!

今のように囚人に成り下がることなど、なかったはずなのに!