仁藤心春は秋山おじさんを見た途端、目が赤くなってしまった。
三年ぶりに会って、秋山おじさんは少し老けたように見えたが、実際のところ、今でも60歳前後の年齢だった。
彼女は秋山おじさんの側に歩み寄り、優しく声をかけた。「秋山おじさん、来ましたよ」
椅子に座って俯いていた秋山おじさんは、ゆっくりと顔を上げ、心春を見ると慈愛に満ちた笑顔を浮かべた。「ああ、心春か。やっとこのお爺さんに会いに来てくれたんだね。ずっと待っていたんだよ。君に会いたくて、元気な姿を見られて安心したよ」
目に溜まっていた涙が、この瞬間、もう抑えきれないかのように一気に溢れ出した。
「元気です、秋山おじさん。会いに来ましたよ!」心春は声を詰まらせながら、相手の前にしゃがみ込んだ。
「それは良かった、良かった!」秋山おじさんは心春の頭を撫でながら、そうつぶやいた。