夏目星澄は一瞬にして恥ずかしさと怒りで真っ赤な顔になった。
昨夜起きたことについて、彼女は全く記憶がなかった。
自分がどうやってベッドに入ったのかさえ分からない。
もしかして夢遊病だったのだろうか?
夏目星澄は一生懸命考えたが、どうして霧島冬真とこんな関係になってしまったのか理解できなかった。
しかし、自分から積極的だったはずがないと確信していた。「これは私がやったことじゃない!」
男は軽く唇を歪め、鋭く深い瞳に、かすかな笑みが浮かんだ。「次にこういうことが起きたら、録画しておかないと、誰かさんがまた認めないだろうな」
夏目星澄はさらに窮地に追い込まれ、説明のしようがないと悟り、もう説明するのを諦めた。
布団にくるまってベッドから降り、洗面所へ向かった。
霧島冬真は悠然とベッドに寄りかかり、夏目星澄の慌てふためく様子を楽しんでいた。