第31章 申し訳ありません、お邪魔しました

夏目星澄はもう寝る準備をしていた。

突然、WeChat で何通かのメッセージを受け取り、驚いた。

開いてみると、久しぶりに連絡を取っていない緒方諒真からのメッセージだった。

その内容は更に信じがたいものだった。

霧島冬真が大変なことになったというのだ!

夏目星澄には霧島冬真がどんな大変なことになったのか想像もつかなかった。

でも、本当に何かあったら、離婚の話がまた先延ばしになってしまうのではと心配になった。

そこで霧島冬真の携帯に電話をかけてみた。

しかし、何度か呼び出し音が鳴っただけで誰も出ず、最後には電源が切れてしまった。

これはいったいどういうことだろう?

ちょうどそのとき、緒方諒真から再び何通かのメッセージが届き、早く来るようにと催促していた。

夏目星澄は胸がドキッとし、詳しく尋ねる余裕もなく、急いでコートを着て外に飛び出した。