すぐに水野文香の誕生日がやってきた。
夏目星澄は仕事を終え、家に帰って着替えてからホテルでのお祝いに向かおうとしていた。
受付から彼女宛の荷物が届いていると告げられた。
夏目星澄はネットで何か買った覚えがなかった。
しかし荷物を受け取って確認すると、差出人は霧島冬真だった。
なぜ突然彼が彼女に何かを送ってきたのだろう?
夏目星澄は興味深く荷物を開けてみると、中には深いVネックで大小の真珠が散りばめられた真っ赤なイブニングドレスが入っていた。
ブランドタグを見ると、高級ブランドのものだった。
しかし、全く彼女の好みのスタイルではなかった。
なぜ霧島冬真はこんな服を彼女に送ってきたのだろう?
夏目星澄には全く理解できなかった。
ちょうどそのとき、霧島冬真から電話がかかってきた。「どこにいる?迎えに行くよ」