第50章 最悪な生まれた家庭

朝食の後、霧島冬真は会社へ出勤し、水野文香は友人に会いに行った。

夏目星澄だけが今日は休みだった。

しかし彼女も暇ではなく、キッチンで少し忙しく過ごした後、作ったお菓子を持って病院にいる祖母を見舞いに行った。

祖母が病気になってもう半月近く、彼女はとても心配していた。

医者に聞いても、老人特有の病気だから養生すれば良くなると言うだけだった。

病室に着くと、登坂萌乃は本を読んでいた。

夏目星澄は笑顔で近づき、「おばあちゃん、お菓子を作ってきたわ。食べてみて」と言った。

登坂萌乃は夏目星澄が来たのを見て、本を脇に置き、嬉しそうに言った。「ありがとう。ちょうどお腹が空いてきたところよ。あなたは本当におばあちゃんの大切な孫だわ」

夏目星澄は登坂萌乃が美味しそうに食べる様子を見て、自分も嬉しくなった。