第102章 一躍成名

夏目星澄が参加した番組は歌唱競演系の新しいバラエティー番組だった。

そのため、招待されたのは大御所の歌手や三、四流のタレントばかりだった。

そうでなければ、夏目星澄のようなネットで人気を得た歌手も招待されることはなかっただろう。

番組は生収録で、オンライン投票方式を採用していた。

得票数の多い人が残り、少ない人は自然と脱落していく。

夏目星澄は第3回の補欠として参加した。

その時には番組もある程度の人気を得ていた。

現場投票のために100名の観客まで招待していた。

夏目星澄はネット上である程度の知名度があったものの、芸能界ではまだデビューしたばかりの新人だった。

番組に残れるかどうかは未知数だった。

番組収録が正式に始まった。

夏目星澄は最後から2番目の出演だった。

客席の観客はすでに疲れており、夏目星澄のことも知らないため、歌を聴く意欲は最低限だった。