第263章 誘拐

霧島冬真は会議を終えるとすぐに携帯を取り出し、林田瑶子の家の監視カメラをチェックして、夏目星澄が何をしているか確認しようとした。

しかし、カメラの範囲内には誰の姿も見えなかった。

部屋で寝ているのだろうか?

なぜか、星澄の姿が見えないと、彼は不安を感じずにはいられなかった。

彼女の休息を邪魔することになるかもしれないが、霧島冬真は電話をかけて確認することにした。

しかし、電話をかけても誰も出なかった。

何度もかけ直しても、反応はなかった。

霧島冬真は椅子から勢いよく立ち上がった。帰って星澄の安全を確認しなければならない。

しかしその時、林田瑶子が監視カメラに映った。

彼女は星澄の名前を呼んだが、返事はなかった。

林田瑶子は不思議に思い、家の中を探し回ったが誰も見つからなかった。