規則を決める?
夏目星澄は自分の耳を疑った。今どき、そんなことを言うなんて。
前回の教訓が足りなかったのかしら?
江口楽々も高慢な態度で言った。「ママが言う通りよ。お嫂さん、煌真さんと結婚するなら、両親に孝行して家の規則を守らなければいけないわ。そうしないと東條家でやっていけないわよ」
林田瑶子がお嬢様だろうが関係ない。東條家に嫁ぐなら、ママの言うことを聞かなければならないのよ!
夏目星澄は呆れた表情で江口楽々を見つめた。彼女は一体どこからそんな自信が湧いてくるのか、彼女たちの前で威張り散らして。
かつて自分が霧島冬真と結婚した時、霧島家の方々は規則なんて言い出さなかったのに、今日ここでそんな話を聞くとは。
神田琴江の側には江口楽々が味方として付き、林田瑶子の側には夏目星澄がいた。