第337章 花井風真が軟禁された

花井正道は花井風真をとても大切にしており、将来は家業のすべてを彼に任せるつもりでいた。

しかし、彼が帰国してから一年近くになるのに、まともな恋人もいない。

それだけならまだしも、家族が紹介するお見合いにも行こうとしない。

花井家は元々子孫が少なく、風真がなかなか結婚しないことを非常に心配していた。

一体どこに問題があるのか分からなかった。

そのため遠路はるばる帰国し、直接風真の考えを聞こうとしたのだ。

ところが帰国早々、こんな衝撃的なニュースを聞かされた。

花井風真が離婚歴のある女性を好きになったというのだ。

しかも霧島冬真が見限った女性だった。

花井家は由緒ある家柄なのに、どうして「中古品」を娶ることができようか!

風真は、正道が自分の好きな女性をそのように言うのを聞いて、即座に表情を曇らせた。「お爺様、星澄をそのように言うのは許せません。彼女は素晴らしい人です。私は彼女が好きです。それに、離婚を切り出したのは彼女の方で、むしろ彼女が霧島冬真を見限ったと言えます。」

花井正道も同様に不機嫌な様子で冷たく言い放った。「誰が離婚を切り出したかは関係ない。とにかく、他の男と関係があった女は花井家には入れられない。お前の父親が制御できないなら、私が制御する。次回のお見合いには私も同席する!」

風真は少々苛立ちながら反抗した。「お爺様、お見合いはしたくありません。どうか私を追い詰めないでください!」

花井正道も風真との関係を悪化させたくなかった。「お見合いが嫌なら、早く彼女を家に連れてきて私とお前の父親に会わせなさい。条件が似たようなものなら、今年の年末に婚約し、来年の良い日を選んで結婚すればいい。」

「お爺様、私の言いたいことが分かっていないようです。お見合いも、新しい恋人も望んでいません。私は星澄だけが好きで、彼女が承諾してくれたら結婚したいと思っています。」

風真は、お爺様が全てを知っているのなら、自分の本心も打ち明けようと思った。

花井正道はさらに怒り、自分の命を賭けて風真を脅した。「だめだ、私は認めない。もしその女を家に連れてくるなら、私の死体を踏み越えていくことになるぞ!」

風真も焦った。「お爺様、そんな風に言わないでください。なぜ私は好きな人と一緒になれないのですか?」