第360章 霧島冬真が目覚めた

夏目星澄が何か言おうとした時。

大谷希真が突然ドアを開けて入ってきて、嬉しそうな顔で言った。「夏目さん、霧島社長が目を覚まされました!」

霧島冬真が目を覚ました!

夏目星澄はこのニュースを聞いて、緊張と興奮が入り混じった気持ちになった。「いつのことですか?」

大谷希真は説明した。「たった今です。会長夫人があなたを心配されて、私に伝えるように言われたんです。」

夏目星澄は急いで布団をめくった。「今すぐ会いに行きます。」

林田瑶子は夏目星澄を車椅子で押して、霧島冬真の病室へ向かった。

病室には、国内最高権威の専門医たちが立ち、霧島冬真の容態を診察していた。

水野文香と霧島峰志は反対側に立ち、医師たちの口から悪い知らせが出てこないかと、目を凝らして見守っていた。

夏目星澄は入り口に現れたが、医師がいるのを見て邪魔をする勇気が出ず、黙って入り口で待っていた。