第364章 霧島冬真を探して

霧島冬真は、このように夏目星澄の世界から消えてしまった。

半月が過ぎても、どんなに探しても彼の居場所は分からなかった。

最後にはもう方法がなく、自ら帝都へ人を探しに行くしかなかった。

ちょうど朝倉監督の映画も、帝都で撮影することになっていた。

夏目星澄は撮影をしながら人を探すことにし、両方とも疎かにしないようにした。

しかし、帝都のほぼすべての大病院を探し回っても霧島冬真の姿は見つからなかった。

これで彼女は一時、自分が間違った場所を探しているのではないか、霧島冬真はここにいないのではないかと疑い始めた。

また無駄な一日が過ぎ、夏目星澄がホテルに戻った時には、もう疲れ果てていた。

林田瑶子はそれを見てとても心配そうだった。「星澄、もういいんじゃない?霧島冬真があなたに隠れているなら、見つけることは絶対にできないわ。」

夏目星澄はイライラして髪をかき乱した。「でも分からないの、どうして私から隠れるの?」

林田瑶子は思慮深げに分析した。「きっと彼は自分の本当の状態を知ったのよ。あんなにプライドの高い人が、自分が障害者になってしまった事実を受け入れられるはずがない。きっとあなたに嫌われるのが怖くて、自分から離れることを選んだのよ。」

夏目星澄はますます理解できなくなった。「たとえ本当に障害者になったとしても、私が嫌うはずがないでしょう。私がそんな人間だと思うの?」

林田瑶子はため息をついた。「もちろんあなたはそんな人じゃないわ。でも霧島冬真はそう考えているのよ。そうでなければ、あなたから隠れたりしないはず。」

霧島冬真は幼い頃から彼らの界隈では抜きん出た存在で、誰もが目標とする模範的な存在、高みにいる憧れの人物だった。

ある日突然、その憧れの人物が障害者となり、神の座から転落した。

霧島冬真が耐えられないのは当然で、彼女だって耐えられないだろう。

特に彼は夏目星澄のことをとても大切に思っているから、彼女に同情されるのを見たくないに違いない。

夏目星澄は怒って歯を食いしばった。「霧島冬真のやつ、一生隠れていられると思っているの?」

しかし、一ヶ月以上探しても、霧島冬真は見つからなかった。

もう年末で、天気はますます寒くなり、彼女は本当に霧島冬真の体調が心配だった。