第415章 金鹿賞

夏目星澄は霧島冬真の励ましを受けて、三浦和靖に返事をし、映画制作に参加する意思を伝えた。

三浦和靖もすぐに彼女に脚本の一部を送り、「星澄、まずは脚本を読んでみて、金鹿賞が終わってから、オーディションに来てくれればいいよ」と付け加えた。

夏目星澄はすぐに「はい、分かりました。しっかり準備します」と返事した。

霧島冬真は夏目星澄が電話を終えてリラックスした表情で戻ってくるのを見て、笑いながら「どう?すべて話がついた?」と尋ねた。

「うん、話がついたわ。金鹿賞が終わったら、オーディションに行くことになったの」

「金鹿賞にも出るの?」

「言ってなかった?私、最も観客に愛される女優賞にノミネートされたの」

「聞いてないよ」

「最近忙しすぎて、言い忘れてたのかも」

「大丈夫だよ、今知っても遅くない。その時は僕も一緒に行くよ」