第184章 あれは小山千恵子？

千葉隆弘は少し驚いて言った。「それは問題ないけど、チームのスタッフは全員統一の制服を着ているんだけど、君も着るの？」

彼の記憶では、オークションでもテレビ番組の収録でも、小山千恵子は派手ではないものの、いつも洗練された姿だった。

彼女がチームの制服を着てパーティーに参加する姿は想像できなかった。

小山千恵子はほっとため息をついた。「それなら最高よ」

何年もだらけた生活を送っていたため、ドレスやハイヒールを履くのは久しぶりだった。制服一着の方が気楽で自然な感じがして、人目を引くこともないし。

千葉隆弘を見送った後、黒川奥様と山田おばさんは既に優子を寝かしつけていた。

小山千恵子はまだ慣れない部屋に横たわり、優子の規則正しい寝息を聞きながら、心は久しぶりに平穏だった。