第382章 彼は確かに復縁を提案した

藤原晴子は寺田通を白い目で見た。

これはまさに触れてはいけない話題じゃないか。夫婦だなんて、離婚してからもう何年も経っているのに!

寺田通は余計なことを言えず、急いで本題に戻った。

「浅野武樹は浅野グループを通じて白野社長に投資を承認せず、代わりに彼の個人企業名義で開発区の投資誘致事務所に投資しました」

藤原晴子は狡猾な笑みを浮かべた。「浅野武樹は本当に老狐だわ。これは大きな罠を仕掛けて、白野社長を自ら飛び込ませたってことね」

寺田通は頷いた。「その通りです。白野社長はもともと田舎出身で、多額のお金を使って開発業者のトップの座に就いただけで、能力も見識も全然及びません。浅野武樹からの投資を受けた後、案の定それを関係者への接待に使ってしまいました。上品に言えば接待ですが…」