第408章 義父には会わねばならぬ

小山千恵子は体が震え、男の体の変化を敏感に感じ取った。

背骨から四肢に硬直が走り、千恵子はもう動けなくなり、慎重にベッドサイドの携帯電話を手探りでとり、メッセージとメールを処理した。

真剣な表情で桜井美月のチャリティーディナーの来賓リストを見ていると、後ろから嘲笑うような声が聞こえた。

「へぇ、白野社長夫妻も顔を出す勇気があるのか」

千恵子は驚いて、胸に手を当て、不機嫌そうに小声で文句を言った。「起きたなら起きなさいよ」

言い終わらないうちに、浅野武樹は表情を引き締め、千恵子の肩越しに手を伸ばし、長い指で彼女の携帯画面を上にスクロールした。

「ほう？白野葵も連れて行くつもりか？」

千恵子も眉を上げ、もう一度リストを見た。

確かに、彼らは子供を連れてこのディナーに出席するつもりだった。