山田進は気まずそうに口を閉ざし、望月あかりと一緒に階下へ向かった。
まあいい、彼女の好きにさせておこう。せいぜい毎日説得を続けて、いつか彼女が嫌になる日が来るはずだ。
階下にはすでに客が来ており、音楽が耳をつんざくほどの音量だった。山田進は望月あかりについて厨房へ行き、袖をまくってあかりの酒運びを手伝った。
この一箱は...軽くない。山田進は歯を食いしばりながら、この三年間望月あかりがこうして過ごしてきたことを思い出し、心の中の後悔の念がさらに強くなった。早く彼女に仕事を辞めさせなければと決意を固めた。
自分は本当に役立たずだ。もっと早くあの壁を乗り越えるべきだった。彼女にこんな苦労をさせるべきではなかった。
バーの店主は客が従業員になったのを見て、望月あかりが厨房の椅子に座って本を読んでいるのを見て、わざわざ外に出て太陽が昇っていないか確認した。