第46章・当時

このようなお世辞に、山田おかあさんは満足げで、若葉加奈子が今日誕生日を祝いに来てくれたことに感謝し、息子の孝行については一切触れなかった。

「お母さん、私と望月あかりからもプレゼントがあります」山田進は翡翠のアクセサリーセットを用意していた。山田ゆうの旗袍とセットになっているものだ。

若葉加奈子はまた熱心に翡翠の良さを褒め始めた。「そうですよ、おばさま。この翡翠のネックレスはあなたの旗袍にとてもよく合います。このアクセサリーセットを見た瞬間、きっとお気に入りになると思いました」

まるで自分が選んだかのように話している。

望月あかりは嘲笑した。ほら、本当にお金に関することになると、彼らは事前に相談し合っていて、自分には参加する資格がない。ただ座って見ているだけでいいのだ。