第37章・反撃

姑と舅の貧困に対する不満を吐き出し、望月あかりと山田進が結ばれないよう、いずれ山田進に捨てられるようにと呪った。

森結衣は心が落ち着いてから、望月あかりに電話をかけようと携帯を手に取った。

今や山田進は彼女の言葉を信じ、この件で彼女の味方をしている。望月あかりもいずれ屈服するはずだ。

夫の若葉いわおと山田進の仲が良いのだから、望月あかりがどんなに強情でも、僧を見なくても仏を見なければならない。山田家の方々の面子は立てなければならないのだ。

望月あかりは不快感を抑えて、彼女に笑顔で接しなければならない。

そうしなければ、度量が狭く大局を見られない人間だと思われてしまう。

それに、望月あかりは社会に出ていない女子学生だ。彼女を騙すのは簡単なはずだ。

望月あかりは期末試験で忙しく、森結衣からの電話を無視していた。