木村平助はここ数日、山田進のオフィスに陣を張っていた。あの日、山田進は外出してすぐに戻ってきた。彼の予感では、進兄さんは何か大きなことを企んでいるようだった。
彼は急いで外出し、数枚の写真を持って戻ってきた。大きな怒りを爆発させた後、木村平助はようやくこの事の顛末を知った。
前後に関わった人は少なくなく、みな望月あかりと山田進が一緒にいることを妬んでいた人々だった。
あの夜のプライベートパーティーには、望月あかりを含めて女性が4人いて、他の3人は全員関与していた!
いや、若葉加奈子もいた。人の弱みに付け込んで、望月あかりをいじめた。
全員悪人だった。
木村平助はまず望月の件を解決し、芸大の学生に彼女の面倒を見てもらうよう頼んだ。今、学校から結果が出たので、山田進の怒りが収まるかどうかを見守るだけだった。
「進兄さん、この件をどうするつもりですか?」木村平助はかなり追従的な笑みを浮かべた。この件は望月が始めたことで、望月は彼の人だったので、彼の責任でもあった。
山田進はウェブサイトの動画や写真を見ながら、顔を上げずに言った。「あの日、芸大で偶然望月に会った。この望月は大人しくしていられない奴だ。」
「くそっ、あいつは腐りきってる!誰にでも手を出そうとする!進兄さん、待っていてください。私が彼女を懲らしめます!」表面は純粋で素朴な振りをしているが、内側はどれほど腐っているのか。
貧乏学生なら、懲らしめるのは簡単だ。ただ、他の二人は……
木村平助は尋ねた。「進兄さん、他の人たちはどうしますか?」
進兄さんが彼女を作るのは本当に災難続きだ。二人の女性としか会ったことがないのに、この二人が一緒になって望月あかりをいじめる!
「森結衣は逃げられない。ゆっくりと懲らしめてやる。若葉加奈子は...家柄がちょっとある。でも今日は俺を激しく怒らせた。くそっ、俺は数回飯を食っただけなのに、この『クズ男』というレッテルが頭に貼り付いて取れない。それでも望月あかりを困らせる勇気があるとは。」山田進は怒って罵声を吐いた。自分の愚かな行為は認めるが、誰かが自分の名前を使って望月あかりをいじめることは許さない。
この件について木村平助は他人の不幸を喜び、山田進が自業自得だと思った。