第53章 感謝

新しいホテルは市内中心部にあり、工事は大規模だった。

部屋のスタイルはそれぞれ異なり、ホテル内の装飾画は藤原信のグループが担当し、望月あかりは屋上の大型駐車場のスパイラル道路の壁画を担当することになった。

「これらの壁には、視覚的に爽やかな風景画を描いて、装飾性を強調してください。全部で10枚あり、1枚3000元です。学生さんなので保証金は取りません。材料費は先に自己負担で購入し、領収書を持ってきてもらえば経理部で精算します。」

林元紀の保証があり、責任者と望月あかりはこの工事の契約を結んだ。

価格に問題を感じなかった望月あかりは作業を開始する準備を始めた。巨大な壁画には足場を組んで描く必要があり、望月紀夫は望月あかりの作業を手伝った。

望月あかりは昼間は絵を描き、夜はスケッチを描き、望月紀夫は後方支援を担当した。