第91章「ルームメイト」

両親の学業の大事が終わった後、同じ世界の両親は特に見合いに熱心になった。その時、山田進はまだ事故に遭っていなかったので、お互いに両親に押し付けられて何度か見合いの食事に行った。

その後一ヶ月も経たないうちに、山田進は事故で怪我をして音信不通になり、葉月しずくは山田進が自分を気に入らなかったと思い、二人は完全に連絡が途絶えた。

偶然にも望月あかりは葉月しずくと同じ寮だった。これが山田進がこれほど長く彼女のルームメイトに会わなかった理由だった。

葉月しずくは望月あかりの世話をする山田進を見て、心の中に何とも言えない惜しさが湧いてきた。最初に会って食事をした時、お互いに好感を持っていた。そうでなければ、前日の深夜まで話し込んで、翌日も彼が芸大まで会いに来ることはなかっただろう。