第326章 私の息子を狙っているの?

藤田晴香は顎を上げ、小さな三つ編みが天を指すほど高く上がっていた。鈴木之恵がもっと早く彼女に丁寧に接していれば、さっきも本当に兄に連絡して来てもらう必要はなかったのに。

兄が来て秋山奈緒の今の様子を見たら、きっと心配して、気分を害して小遣いをくれなくなるに違いない。

藤田晴香は自分の携帯の残高を確認した。先月兄からもらったお金はすべて使い果たし、残っているのは陶山蓮華が補助してくれた分だけだった。親友の誕生日がもうすぐなのに、自分の立場を考えると、それなりの贈り物を用意しないわけにはいかない。

しょうがない、後で兄に取り入って、もう少しお金を引き出そう。

——

藤田深志は階下でタバコを一本吸っていると、村上拓哉からのメッセージが魂を呼ぶかのように次々と届いた。

【早く来て奥さんを助けてやれよ。ここにはウザい奴らがいるぞ。】