「お姉ちゃん、お姉ちゃん、私はあなたを殺そうとしたわけじゃないの。あれは全部母がやったことで、私には関係ないわ!信じて、私たちは姉妹よ。どんなに憎んでいても、口だけのことだったわ。そんなひどいことをするわけないでしょう、私は...」
言葉が終わらないうちに、藤田深志が素早く彼女を押しのけた。
「秋山奈緒、是非は明白だ。警察が皆に説明するだろう。誰かの一存で決まることじゃない。法の裁きを受けるんだな!」
二人の警官が前に出て、左右から興奮している秋山奈緒を押さえ、連行しようとした。
鈴木之恵は感情を落ち着かせて、
「秋山奈緒、中でどうなろうと、私の母の物はしっかり保管しておいてね。いつかは必ず返してもらうわ」
秋山奈緒の泣き叫ぶ声が急に止まり、鈴木之恵のその一言で背筋が凍った。