第360章 適当に

鈴木之恵は、男性が幼稚になると、女性どころか、二人の子供たちよりもタチが悪いと感じた。

藤田深志は今や完全な子供っぽい人になっていて、何を意地になっているのかわからないが、あの花束を見ただけで気分が悪くなり、彼女が今後数日間会社に行って、彼女に好意を持つ男性と向き合わなければならないことを考えると、まるで発狂しそうだった。

「之恵、会社にはあとどのくらい来る必要があるの?」

鈴木之恵は真剣に彼の質問について考え、頭の中で会社の状況を整理した。ここ数日で、おおよその業務は把握できたが、上場企業で、しかも以前まったく経験のない業界だったため、細かい部分についてはまだ多くの不明な点があり、学ぶべきことはまだまだ多かった。

東京カーマジュエリーのことも考慮に入れると、向こうでも彼女が必要とされている。彼女は損得を考慮して、こちらの仕事を一旦保留にせざるを得なかった。結局は自分のデザインの仕事に戻らなければならないのだから。